黒い探究者
- タイトル=「黒い探究者」
- 初出=少年ジャンプ 1974/9/9
- 原題=「異端の研究者」
- 「異端の研究者」「黒い探究者」=「稗田礼二郎」を指す
- 文献「古墳の呪的文様」:
古墳は王の墓であったとともに古代の祭儀の場所あるいは悪霊を鎮めた所だ…
だから、古墳の石室は単なる墓ではなくはっきり別の目的で作られたはずだ…
ここまではまだよかった
また、装飾古墳の石室の文様をこの悪霊をしずめるための呪文だと断じてもまちがいではない
だがこの文様を独自の解釈で解読し…
さらに日本各地に残っている妖怪伝説と結びつけるに到っては…
マスコミの受けを狙っている胡乱な学者とみなされてもやむを得んか…
- 八部家(やべけ)の本棚
日良の郷(ひらのさと)に土蜘蛛あり
住人 比留子とよぶ…
「日良の郷」=「黄泉津比良坂」か?
- 文献「大友家覚書」
文永年間 地中より
比留子 無数にいでて 住人
おおくをくらう 地頭 八部某
三角(みづぬ)の冠をもて
これをしずむ
- 八部の調査。「古事記」の神代記は一種の呪術書でヒルコを封じ込めまた呼び出す呪文が巧妙に隠蔽されている。
- ヒルコに関する稗田の仮説。ヒルコ=地球に最初に生まれた不完全な生命体。あるいは疑似生命体。古代人に封じ込められた。その痕跡が古事記に残っていた。
- その他︰ヒルコに追われて逃げるシーンに、イザナギノミコトが黄泉の国から逃げて黄泉醜女に追われる古事記の一節を重ねている。
- メモ︰人類の誕生以前に存在していた生命体がいた、というプロットはラブクラフトから着想を得たのかも。
「諸星大二郎」の読みは「もろほしだいじろう」
- 「もろぼしだいじろう」ではありません。