Bunji Square Memo

メモの保存用。

謎の同級生、吉川清

  • メモ:三津田信三の家シリーズに登場する人物。
  • 小学校一年生。国分寺在住。吉川清の祖母が神隠しのことを日比乃翔太に話す。
  • 小学校三年生の冬。国分寺在住。吉川清がヌード写真の掲載された週刊誌を日比乃翔太に見せる。
  • 小学校六年生の春。千葉在住。棟方貢太郎が武蔵名護池へ引っ越す前に、池に佇む老婆のことを吉川清に話す。棟方貢太郎が武蔵名護池へ引っ越してからのことを吉川清に手紙で教える。
  • 時期不詳だが祭家の養子だった痕跡あり。
  • ミステリ小説が好きらしい。

災園

  • タイトル:「災園」(さいえん)
  • 駅名:滑万尾駅(かつまお)katumao⇔okutamaで「奥多摩」のアナグラムと推測。


…えっ、もう終わり?!

凶宅

  • タイトル:「凶宅」(きょうたく)
  • 地名:杏羅(あんら)ANRA⇔NARA で「奈良」のアナグラム
  • 駅名:伽陀石伊駅(がだいしい)GADAISII⇔SAIDAIGI で「西大寺」のアナグラムか…G がやや苦しい。
  • 地名:奈賀橋町(ながはし)、旧名:長箸村(ながはし)。対応する地名は不明。
  • 校名:穂沙小学校(ほさ)HOSA⇔SAHO で「佐保小学校」のアナグラムと推測。
  • 山名:百々山(どどやま)。不明。
  • メモ:奈賀橋町(ながはし)とインド神話の蛇神の「ナーガ」とは関係があるかもしれない。作中、百々山(どどやま)には恐ろしい蛇神が棲むという伝承が伝わっている。
  • 「奈賀橋町」・「長箸村」に似た音の地名として「箸墓古墳」を思い浮かべだが、奈良市ではないので違うと思われる。
  • 「百々山」(どどやま)。100=10x10 なので、十(とう)が十(とう)あるということで百を「とうとう」「どうどう」「どど」と読むことがあるらしい。多くは「百」という漢字には意味がなく、先に「とうとう」「どうどう」「どど」の音があって、そこに「百」という漢字を当てはめたと思われる。例えば、河川や滝がその地にあって「ドドド」と水音がとどろいていたとか。「風の又三郎」の冒頭の書き出しのように風の音が「ドド」と聞こえたとか。

禍家

  • タイトル:禍家(まがや)
  • 地名:武蔵名護池(なごいけ)NAGOIKE⇔KOGANEIで「小金井」
  • 地名:盂怒貴町(うぬきちょう)UNUKI⇔NUKUI で「貫井」のアナグラムと推測。
  • 地名︰螺画浜小?対応する地名はまだ不明。前原小ではアナグラムにならない。
  • 地図:盂怒貴町東四丁目
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  • 地名:上総の森(かずさのもり)
  • メモ:角川ホラー文庫版で三津田信三の「死相学探偵」シリーズを買いそろえていたが、シリーズ外の作品が出てたので読んでみた。なんか読んだような気がするなーと思っていたら、かつて2007年の光文社文庫版をすでに読んでいておぼろながら覚えていたようだ。
  • 表紙デザイン等の比較
  • 光文社文庫版

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  • 角川ホラー文庫

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幻の木

  • タイトル=「幻の木」
  • 初出=ヤングジャンプ 1987/?/? 号
  • 地名「姫子神社」
  • 巨石「鬼の俎板」
  • 巨石「鬼の包丁」
  • 地名「上木村」(かみきむら)
  • 文献「諸国霊験奇集」

上木村に瓜子神社在り
山中に 一巨木ありて 神体と為す
村人 恐れて近づかざれど
ただ清浄なる乙女のみ
木を見ることを 得るとて 山に入る
社の祝(はふり)は 代々 瓜生氏にて 瓜生の娘
機を織りて 木を祭るとぞ云々

古くは 瓜生の娘は 必ず
死せりと 古老は伝ふ…


安政二年 落雷ありて
一夜にて この木
燃え落ちたと云ひて今は
根を残すのみ…

  • 説話「瓜子姫」

「婆が 川さ
 洗濯にいくと
 大きな瓜が
 流されてきたと
 それを ひろって
 帰ると 中から
 めんこい女の子が
 生まれたので
 瓜子姫と名づけて
 育てたと
 瓜子姫は 毎日
 キーリバッタン スットントンと
 機を織っとったが
 ある日 爺婆の留守に
 アマンジャクが やってきて

 瓜子姫
 瓜子姫
 少しでいいで
 開けてけえ
 もう少し 開けえ

 といって
 戸を 開けさせ
 中に 入ってしまった」

この先 瓜子姫の話は

地方によって 多少 異なり

姫をだまして

俎板と包丁で

殺して 食って

しまったというもの…

もうひとつは 姫を誘い出して

柿の木に登って 姫に渋柿を

ぶつけたり 木にしばりつけたり…

あるいは 木から ゆり落として

殺してしまうというもの…

主にこの二つです。

「アマンジャクは
 瓜子姫に化けて
 じゃんがら じゃんがらと
 機を織っとると
 爺婆が 帰ってきて
 姫を 嫁にやるといって
 駕籠に
 乗せたと
 そうすっと
 一羽の鳥が
 飛んできて

 瓜子姫子ァ
 乗さる駕籠さ
 アマンジャク乗さた

 と鳴いたので
 アマンジャクは 正体が
 ばれて殺されたと…」  

 

  • メモ:記憶の神木を目指して二人の男女が故郷で遭遇する話が、説話「瓜子姫」とシンクロして進行するプロット。
  • 「上木村」=神の木。つまり神木。
  • 説話「瓜子姫」は神木に対しての人身御供が行われていたことと、木をめぐる善悪二者の対立を描いている。
  • 善=神木を祭る巫女である瓜子姫。悪=神木に近づこうとする者を妨害するアマノジャク。
  • 説話ではアマノジャクは瓜子姫を殺して姫に化ける。
  • つまり、瓜子姫とアマノジャクは二つで一つの存在と考えられる。善悪はセットだと。

花咲爺論序説

  • タイトル=「花咲爺論序説」
  • 初出=ヤングジャンプ 1985/9/12 号
  • 環状列石の発掘
  • 大和機墜落
  • 文献「花咲爺論序説」(雑誌「古代と民俗」に掲載)

「花咲爺」はもともと焼畑農耕民の間の伝承で
日本でも
焼畑
行われていた
縄文中期から
すでに伝え
られていたと
いうのが
私の説なんだ

灰をまいて 枯れ木に花を
咲かすのは 山林を焼いた
灰による 生命力の復活だ

焼畑
何年かの周期で
最初の土地に
戻ってきて
また 火をいれて
畑にするからね

 


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欲深じいさんに
殺された犬の
墓に生えた木から
臼を作ると その臼が
また 金銀を生む

動物から植物への変身…
農具である臼が 金銀を
生むとは 豊穣を意味する
動物を殺すことによって
その生命力が 植物に転化し
豊穣をもたらす…

これは 大地に対して
ある種の供犠が
行われていた古代の
儀礼の名残だと いうのさ
犬が 代用されるまでは
人間が…


「花咲爺」のポイントは
犬や臼よりも
枯れ木に咲く 花なんだ

犬は 中国の「狗耕田」型の
説話が 混入したものだ
臼や鍬は 農耕社会には
つきものの小道具でしかない
大地の豊穣を祈る 儀礼
関係がある という点は
あんたと 同じだがね…

 

  • メモ:
  • 稗田が発見した大規模な環状列石は生命をもたらす花を咲かせるシステムであり、薫や美加はこの花によって生命をもらいよみがえったのだった。
  • 昔話「花咲爺」は「生命の復活」が根底にあり、それは古代の焼畑農業というシステムを抽象化したものだというのが稗田の説。
  • 民俗学者の橘は「枯れ木に咲く花」こそがこの昔話のポイントだという。橘は生命力の花の種子を追い求めていた。


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  • 実際に起きた日航機の墜落事故を絡めて、死者のよみがえりの話を組み立てている。
  • 薫が自分の遺体を発見してしまうシーンがある。自分が死んだという事実に相当なショックを受けそうな気がするが、そのあたりの内面的な葛藤はあまり描かれず、淡々と物語は進んでいく。それでも、重くならずに淡々と進んでいく感じが諸星作品らしさであり、良さでもある。
  • 映画「ジャンボ・墜落 / ザ・サバイバー」を思い出した。ジャンボ機が墜落し、唯一生き残ったパイロットが原因解明をしていく、という話。
  • この後、薫や美加を軸とする「世界樹」をテーマにしたシリーズに続くわけだが、次の「幻の木」は約2年後の1987年まで待たねばならない。

ヒトニグサ

  • タイトル=「ヒトニグサ」
  • 初出=ヤングジャンプ 1982/9/16 号
  • 地名「水引村」
  • 文献「妖魅本草録」室井恭蘭

ヒトニグサ
芋ニ似テ 大キナル
根茎ヲ 有シ シバシバ
五又ニ 分レテ 小児ホドノ
大キサニナル
山中ニ自生ス
マレ二 大人ホドノ丈ニ
成長シ 手ヲ振リテ
村民ヲ招クト云フ
ソノ姿 人ニ似タルヲ
以テ 人似草ト云ヒ
村民ラ 気味悪ガリ
見ツケ 取リテモ
食フ事ナシ

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  •  文献「民間伝説中に顕われたる怪異植物に就いて」

「妖魅本草録」にみえたる
ヒトニグサなる植物は
その存在 疑わしき…

余は 過日 水引村を
訪れし折 この
植物につきたる伝聞を
いかさま 得られしも
その実物を 見知る者
ひとりもなきなり

思ふに 山芋の類の
幾又にも 分かれたるを
見て その姿 たまたま
人に似たれば
ヒトニグサと呼んだ
ものなるべし…

水引村の年寄の話には 山中に
人似草なる植物ありといふ
茸を採りに行く者 山中に
手を挙げて 招く者 ありと見て
近寄れば 人の姿したる植物なり
気味悪くなりて 逃げ帰りしとか

また云ふ

この草 大きくなると
地中より 自ら抜け出し
この根をもちて 歩きまはり
田畑に入りて 養分を盗むと

また 多分の滋養を 要する故
動物の死骸などに
根づくと云ふ…

  •  メモ:かつて妻を殺した男が妻の影に恐怖する話と、稗田が「ヒトニグサ」を調査する話が絡み合いながら進行していくプロット。